サカナクション『怪獣』のMV公開！歌詞に込められた想い
サカナクションは、その独自の音楽性と革新的なアプローチで知られる日本のロックバンドです。
彼らの新曲「怪獣」は、アニメ『チ。 ―地球の運動について―』の主題歌として制作され、約2年の構想期間を経て完成しました。
このMVの公開は、ファンのみならず、多くの音楽・アニメファンの注目を集めています。
『怪獣』とは
「怪獣」は、サカナクションが2025年2月20日にリリースした楽曲で、アニメ『チ。 ―地球の運動について―』の主題歌として制作されました。
この楽曲は、サカナクションとして初のアニメ主題歌であり、制作には約2年の時間を費やしています。
リリース直後から各配信チャートで高い評価を受け、Spotifyの週間ミュージックチャートで2週連続1位、Apple Musicの週間ソングランキングでも1位を獲得するなど、その人気ぶりが伺えます。
MVの見どころ
今回公開されたMVは、アニメ『チ。 ―地球の運動について―』とのコラボレーション作品として制作されました。
アニメのこれまでのストーリーが凝縮された映像と「怪獣」の楽曲が融合し、視聴者に強い没入感を与えます。命懸けで地動説と向き合ってきたキャラクターたちの言葉と楽曲が共鳴し、深い感動を呼び起こす内容となっています。
今夜24時10分「怪獣」ミュージックビデオ公開です。#怪獣MV #サカナクションhttps://t.co/vZ7vZ2sR1g pic.twitter.com/bQorpRUEgJ
— 山口 一郎 (@SAKANAICHIRO) March 15, 2025
歌詞の全文
何度でも
何度でも叫ぶ
この暗い夜の怪獣になっても
ここに残しておきたいんだよ
この秘密を
だんだん食べる
赤と青の星々
未来から過去
順々に食べる
何十回も噛み潰し
溶けたなら飲もう
淡々と知る
知ればまた溢れ落ちる
昨日までの本当
順々と知る
何十螺旋の知恵の輪
解けるまで行こう
丘の上で星を見ると感じるこの寂しさも
朝焼けで手が染まる頃にはもう忘れてるんだ
この世界は好都合に未完成
だから知りたいんだ
でも怪獣みたいに遠く遠く叫んでも
また消えてしまうんだ
だからきっと
何度でも見る
この暗い夜の空を
何千回も
君に話しておきたいんだよ
この知識を
淡々と散る
散ればまた次の実
花びらは過去
単純に生きる
懐柔された土と木
ひそひそと咲こう
点と線の延長線上を辿るこの淋しさも
暗がりで目が慣れる頃にはもう忘れてるんだ
この世界は好都合に未完成
僕は知りたいんだ
だから怪獣みたいに遠くへ遠くへ
叫んでただ消えていくんだ
でもこの未来は好都合に光ってる
だから進むんだ
今何光年も遠く 遠く 遠く叫んで
また怪獣になるんだ
歌詞に込められた想い
『チ。 ―地球の運動について―』は、「真理を求める者たちが迫害されながらも、地動説という知識を伝えようとする」物語です。
それをふまえて歌詞を読むと――
1. 知りたい、そして伝えたい ― 真理への渇望
「この秘密を残しておきたいんだよ」
「この知識を君に話しておきたいんだよ」
これはまさに、『チ。』の登場人物たちが命をかけてまで「地球は動いている」という真理を守り、次代へと繋ごうとする姿そのものです。
2. “怪獣”という異端者の比喩
「この暗い夜の怪獣になっても」
「遠く遠く叫んでも また消えてしまうんだ」
“怪獣”は、異端者、つまり「当時の宗教的価値観の外にいる者たち」、弾圧される真理の探究者たちの象徴といえるでしょう。
彼らは叫ぶ。世間に理解されずとも、それでも叫ぶ。
それは孤独で、危険で、それでもやめられない行為。
3. 忘れられても、何度でも
「朝焼けで手が染まる頃にはもう忘れてるんだ」
「でもこの未来は好都合に光ってる」
真理は一時は忘れられても、時代が進めばやがて光となる。
登場人物たちの「今は届かないかもしれないけど、いつか未来の誰かが受け取ってくれるはずだ」という希望が反映されています。
4. 未完成な世界＝希望の象徴
「この世界は好都合に未完成」
知識も世界もまだ完成していない。
だからこそ、知ろうとする意志に意味がある。
まさに『チ。』の根底にある哲学と共鳴しています。
結論
アニメ『チ。―地球の運動について―』における主題歌「怪獣」は、
ただの感情表現ではなく、「真理を追い求め、命を燃やして未来へ知識を渡す者たちへの賛歌」です。
「叫んでも消えてしまう」かもしれない。
でも、それでも「何度でも叫ぶ」。
それが人間の意志であり、知の進化そのもの。
まさに、「地動説」という真理を運ぶ“怪獣”たちの歌。
作品の世界観とシンクロした、壮大で知的な楽曲ですね。
ファンの反応
MV公開後、ファンからは多くの反響が寄せられています。
「映像と音楽のシンクロが素晴らしい」
「アニメの感動が再び蘇った」
「サカナクションらしい独特の世界観が表現されている」
といった声がSNS上で多数見られ、その評価の高さが伺えます。
サカナクションとは
サカナクションは、2005年に結成され、2007年にメジャーデビューした日本のロックバンドです。
メンバーは以下の5人で構成されています。
山口 一郎（やまぐち いちろう）：ボーカル・ギター担当。バンドの中心人物であり、ほとんどの楽曲の作詞・作曲を手掛けています。
岩寺 基晴（いわでら もとはる）：ギター・コーラス担当。愛称は「モッチ」。山口と共に前身バンド「ダッチマン」を結成していました。
草刈 愛美（くさかり あみ）：ベース・コーラス担当。愛称は「姐さん」。緑色のアイテムを好んで使用し、「ミドラー」を自称しています。
岡崎 英美（おかざき えみ）：キーボード・コーラス担当。愛称は「ザキオカ」や「ザッキー」。山口とは同じレコード店でアルバイトしていた経験があります。
江島 啓一（えじま けいいち）：ドラムス担当。愛称は「エジー」。知人の紹介でバンドに加入しました。
バンド名の「サカナクション」は、「魚」と「アクション」を組み合わせた造語で、変化を恐れずに活動していくという意味が込められています。
彼らの音楽は、ロック、ポップ、ダンス、エレクトロなど多様なジャンルを融合させた独自のスタイルが特徴で、文学性の高い歌詞やフォーキーなメロディ、クラブミュージックの要素を取り入れた楽曲制作で高い評価を得ています。
今後の展望
サカナクションは、これまでにも革新的な音楽と映像表現で多くのファンを魅了してきました。
今回の「怪獣」のリリースとMV公開により、その評価はさらに高まっています。
今後も新たなプロジェクトやライブ活動が予定されており、ファンからの期待が一層高まっています。
サカナクション公式サイト
アニメ『チ。 ―地球の運動について―』公式サイト
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