大杉漣さん、最期のドラマ、映画とは?出演順にたどる軌跡
名優・大杉漣さんが遺したもの
2018年2月21日、名バイプレイヤー・大杉漣さんが突然この世を去りました。報道によれば、ロケ終了後に体調不良を訴え、搬送先の病院で急性心不全のため死去。66歳でした。
多くの作品に出演し、演技派としても人柄としても高く評価されていた大杉さん。そのあまりにも早すぎる別れに、テレビやネット、SNSは追悼の声で溢れました。
この記事では、大杉漣さんが最期に出演したドラマ、映画を出演順に振り返りながら、その足跡と魅力を改めて辿ります。
大杉漣さんとは?【簡単プロフィール】
- 本名:大杉 孝(おおすぎ たかし)
- 生年月日:1951年9月27日
- 出身地:徳島県小松島市
- デビュー:1974年(劇団活動を経て映画界へ)
- ジャンル:ドラマ・映画・バラエティ・CMまで幅広く活躍
人間味あふれる父親役から狂気的な犯人役まで、幅広い演技を見せる“名脇役”として知られた大杉さん。
北野武監督の『HANA-BI』での演技が注目を集め、以降、多くの映画やドラマに出演しました。
突然の訃報と、その直前の様子
2018年2月、大杉さんはテレビ東京のドラマ『バイプレイヤーズ』の撮影に臨んでいました。
2月20日夜、撮影後に共演者と食事をした直後に倒れ、翌21日に急性心不全のため亡くなられました。
共演していた松重豊さん、遠藤憲一さん、田口トモロヲさんたちは深い悲しみに包まれました。
スタッフと出演者は、大杉さんの意思を尊重し、ドラマの放送を継続。
追悼テロップと共に、彼の演技が放送されました。
最後に演じた役とは?【出演順に紹介】
◆最後のドラマ:『バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~』
- 放送局:テレビ東京
- 放送時期:2018年2月〜3月
- 役名:本人(大杉漣)役
- 内容:名脇役たちが本人役で無人島生活を送るという異色作。リアルとフィクションの境界が曖昧な演出が話題に。
大杉漣さんが演じたのは、あくまで“本人”としての自分。
仲間との掛け合いや気遣いがそのまま映像に残っています。
彼が急逝された後も、仲間たちの思いをのせて放送が続けられ、多くの視聴者の涙を誘いました。
◆最後の映画:『BACK STREET GIRLS ゴクドルズ』(2018年2月公開)
- 公開日:2018年2月8日
- 原作:ジャスミン・ギュの人気漫画
- 監督:原桂之介
- 大杉漣の役どころ:小料理屋の店主(ヒロインが通う店のマスター)
- 共演者:白洲迅、花沢将人、柾木玲弥、岡本夏美、松田るか、坂ノ上茜 ほか
この映画は、ヤクザ3人が性転換して女性アイドル「ゴクドルズ」として芸能界デビューするという破天荒なストーリー。
大杉さんは、岡本夏美さん演じる“アイリ”が通う小料理屋の店主として出演しています。
友情出演でした。
岡本さんは舞台挨拶でこう語りました:
「大杉さんからのセリフが、そのまま私自身へのメッセージのように感じられて、現場で号泣したこともありました。映画には、大杉さんの温かさがそのまま映っています」
関係者によると、本作が大杉漣さんの最後の映画撮影現場だったとされており、まさに“有終の美”と呼べる存在感をスクリーンに残しています。
◆最後のバラエティ出演:『ぐるぐるナインティナイン・ゴチになります!』
- 放送日:2018年2月22日(亡くなった翌日)
- 出演者:ナインティナイン、渡辺直美 ほか
- 内容:通常通り放送されたが、追悼テロップあり
前もって収録されていたこの回では、いつも通り温和でユーモアたっぷりの漣さんの姿が映し出されました。
ファンにとっては、最後の“元気な笑顔”を見られる貴重な映像となりました。
ファンの声:「最後まで大杉漣は大杉漣だった」
SNSには、今もなお大杉漣さんへの感謝や追悼の言葉が多く残っています。
「ゴクドルズの店主役が温かすぎて涙出た」
「最後のドラマも、最後の映画も、全部が優しい大杉さんそのものだった」
「自然体で、あたたかくて、演技以上の何かを伝える人だった」
どんな作品でも、観る人の心に“何か”を残す。それが、大杉漣という俳優でした。
改めて観たい、大杉漣さんの最後の出演作【配信情報】
※配信状況は変動する可能性がありますので、最新情報をご確認ください。
まとめ:生涯現役で“自然体”を貫いた大杉漣さん
役者として、そして人として、どこまでも誠実だった大杉漣さん。
最後の映画が**コミカルな青春映画『ゴクドルズ』**だったことも、どこか彼らしい。笑いのある作品に温かさを添え、若い俳優たちに自然体で向き合い、現場を明るくした――。
その姿勢が、その生き様が、映像の中に今も確かに息づいています。
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